偏見おじさんの 知的な痴的な偏見エッセー

@偏見おじさん said「偏見」という言葉に対する偏見を一旦忘れて。 偏見=物事のひとつの見方という立場から始めないと、何も始まらない。

第308回 野球観戦はデートに向いているのか 論〜10’年代のデートマニュアル特集

生まれた時から自己憐憫の読者諸君へ告ぐ!しょげてる場合じゃない!今回オススメするのはズバリ デートスポットだ!

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いまやスポーツ観戦はデートに欠かせない時代となった。
でもその選択には要注意。プロ派、アマ派とスポーツは数あれど、例えばキミが好きだからって、女子バレーなんかに誘っちゃあダメだ。観客はキモヲタとカマトトババアばかりで、ムードはゼロ。それ以前に拒否られるだろうから。


じゃあ、プロ野球はどうかって!?
どうだろう。このところ球団が躍起になっているのはファミリーの取り込み。もちろんこれは、野球観戦文化を子供に伝える意義は大きい。ぶっちゃけ単身よりファミリーの方がチケット代、物販代、食事代と単価が高く効率よく収益を得ることができるから当然のことだ。
でも裏を返せばそれ以外の層は冷遇されている。というのは、入り口で配られるピカチュウお面はファミリー以外は黙殺されるのだ。そんな些細なことから、カップルに向いてるとは言えないんじゃないかな。

スタンドにおいても、カップルがムードにひたるロマンチックな雰囲気と、子供が無軌道に駆け回る所帯感は、やっぱり合わない。
女性が野球に興味がない場合、キミは野球とスウィーツを関連づけて話せる大技ができるのかい?野球にまつわる御託や「少年っぽさ」なんて大人の女性には通じないよ。パートナーは話がしたいんだ。
おまけにキミは玉のような汗を流す元気な小麦色のビールの売り子に目を奪われちゃう。見られてるよ。

そして帰りの電車は地獄の混雑。試合が9時過ぎに終わるとして、そこから軽く一杯、あわよくばホテルと計画していたって、女性はもう疲れきっているだろう。


ここで本誌は、高校野球、とりわけ地方予選に目を向けたい。
9時〜16時まで3試合で700円(税込)と、カラオケボックスより安い(東京都の場合)。
スタンドは適度なスペースがあり、やかましい応援も強制されない。BGMは生のブラスバンドあまちゃん〜夏祭り〜さくらんぼ〜タッチのメドレーだ。
試合のことを話題にしなくたっていい。なんだっていい。選手の名前のこと、高校時代のこと。思いつくまま、話したいことを話し合えばいい。


科学技術高のもやしっ子が、真っ黒で忍者のごとく飛び回るシード校にコテンパンに負けている。ギャーギャーさわぐハッスルママ、スタンドから生徒を名指しで指導するコーチらしきおっさん、氷結と選手名簿片手のジジイ連、刈り上げが青々しいロンサム野球小僧、酔っ払って打ち解ける世代違いの野球部OBたち、一生懸命に解説するJCOMアナウンサーとディレクターの二人体制、男子校なのに女子高の応援団がついてる応援団、野球は三流ブラスは一流のアンバランス高、制服の追っかけ女子高生、ワンピースのマネージャー、暇つぶしのカップル。

熱さまシート 大人用 12+4枚

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試合に特徴がありすぎてもいけない。新設校の大田桜台高校は、巨漢の4番ピッチャーのおしうみ君、一年生の小柄でやせっぽちのキャッチャーのコンビで強豪都立城東高校に挑むも、5回コールド 20ー0。
ネット上では「ひどい笑」と、何様なのかという高みの見物が散見されノイズに。冷房効いた部屋で菓子食いながらつっこむバカ野郎より、桜台高校の選手たちのほうが100万倍エラい。


さて、
帰りは、もちろん地方の球場だから混雑とは無縁。クルマで来ているならそのままホテルに滑り込もう。ホームランを打てるかどうかは、キミ次第だ。