第327回 お盆に親子を考える 論〜山田太一の「おやじの背中」一週間前。父と娘or息子
57% 「父と娘」
28% 「父と息子」
TBS日曜劇場「おやじの背中」に描かれる、(主演枠としてクレジットされている)親子関係の比率。
当初、「おやじ」を軸にしたドラマときいた時に抱いた期待とはウラハラに、圧倒的に父・娘が多く、たいへん歯痒い思いである。
仕方がない。世の中オヤジと娘で回ってるという大雑把な認識なのだろうか。
また、たとえば、高齢化社会にあって、「老人」を軸にしたドラマはこれからでてくるのだろうか。
さて、第七話は脚本:山田太一、主演:渡辺 謙、東出昌大と、「父と息子」の関係が描かれる。父と息子。たしかに、パッとしない。気まずい。しかし「触れたくないからといって触れない」そういうことでいいのだろうか。
ひとつの例として、正面から気まずさに取り組んだみうらじゅんの「親孝行プレイ」を挙げておきたい。
第七話の舞台はコンビニだという。山田太一ファンとしては同じくコンビニが舞台の「深夜にようこそ」(1986、千葉真一)との対比も興味深い。
視聴率が気になるところではあるが、そこは東出昌大くんパワーで踏ん張ってほしい。
- 作者: 山田太一
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 1987/04
- メディア: 単行本
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山田作品のおやじ像‥笠智衆、杉浦直樹、鶴田浩二、緒形拳‥皆いなくなってしまった。存命なのは山崎努、菅原文太ぐらいだろうか。このところは、渡辺謙、渡瀬恒彦に引き継がれている。
▼NEWS CLASSIC
TBSの野心作『おやじの背中』、これまでの戦略の評価は?第5回視聴率と共に紹介
http://newclassic.jp/18075
▼TBS日曜劇場「おやじの背中」http://www.tbs.co.jp/oyajinosenaka/
第三話
西田敏行
第四話
渡瀬恒彦
中村勘九郎
第六話
尾野真千子
國村 隼